A nous, la Liberte!


コンピュータ・ネットワーク上での作品の送信・公開と受信


1.現在の日本の法律(著作権法)では、クリエイターが創り出した作品を第三者が インターネット等により送信・公開する場合、その送信・公開が公(public)に対するものである場合には、作者であるクリエイター(著作権者)の許可を得る必要があるものと思われます。しかし、第三者が作品を少数の相手に対して送信・公開する場 合に作者の許可を得る必要があるのかどうかについては、明確になっていません。


a.あなたは、第三者が作品を少数の相手に対して送信・公開する場合にも、作者の許可を得る必要があると思いますか。

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作者の許可が必要とすべき 15%
原則として作者の許可が必要であるが、例外的にプライベートな目的のために行われるものについては許可は不要とすべき 79%
作者の許可は不要とすべき 7%



b.質問a.において(2)を選択した場合、クリエイターの作品に対して第三者が行 う可能性のある行動として列挙した以下の選択肢のうち、プライベートなものであり作者であるクリエイターの許可は不要と考えられるものをすべて選んでください(複数回答可)。

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自分が所有する別のコンピュータに転送する場合 90%
自分の家族に送信する場合 82%
2〜3人の友人に送信する場合 63%
10人以上の友人に送信する場合 20%
自分がよく知らない人も含まれているメーリングリストに宛てて送信する場合 6%
会社の仲間に業務のために送信する場合 20%



c.質問a.において(1)又は(2)を選択した場合、許可が必要ということは、勝手に 送信・公開を行えずいちいち作者に相談しなければならないということになります。 このような形態は、ごく一部の者が作品を流通させる場合には有効ですが、インター ネット等に適用すると、全ての個人が自由に情報を発信できるというメリットを減殺 してしまう可能性もあります。そこで、ネットワークの世界では、作者に送信・公開 について許可をする権利は与えず原則自由として、代わりに報酬を請求する権利のみを与えることとした方が良いのではないか、という意見もあります。あなたは、こうした考え方についてどのように思いますか。

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作者の意向を尊重することが重要であり、作者に許可をする権利を与えるべき 59%
ネットワークの特性を重視すべきであり、報酬を請求する権利のみを与えるべき 35%
無回答 7%



2.著作権自体には、創作活動を行った者(クリエイター)の保護という側面と、創作活動を行うために必要な投資を行った者(クリエイターが属する会社等)の保護という側面の両方がありますが、実際のビジネスにおいては後者の立場がより強調される場合が多々あります。では、インターネット等を通じて作品を送信・公開する権利は、どちらの者に優先的に配分されるべきと思いますか。

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創作活動を行った者に優先的に配分されるべき 42%
創作活動を行うために必要な投資を行った者に優先的に配分されるべき 3%
個別の作品毎に両者の話し合いと契約により決定されるべき 54%
無回答 1%



3.クリエイター本人が自分の作品をインターネット等を通じて公開した場合、第三者はそのクリエイターの許諾を得ずに当該作品を複製、改変や引用等に活用できると思いますか。クリエイター本人により公開された作品を用いて第三者が行い得る行為として以下に列挙した選択肢のうち、作者であるクリエイターの許諾は不要と考えられるものをすべて選んでください(複数回答可)。

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作品の一部を自分でプライベートに活用しているファイルに取り込む行為 95%
作品の一部をインターネット上で著作者名入りで引用する行為 65%
作品そのものが他の作品の一部として組み込まれ、それがインターネット上で公開・提供される行為 14%
作品データの一部を組み込んだCD等を編纂して、販売する行為 5%
作品データの全てを組み込んだCD等を編纂して、販売する行為 2%



4.現行の著作権法は既存のマスメディアや流通形態を前提として作られています。 即ち、作品の複製や出版・放送などを行う場合には、作品をユーザに提供する者(出 版社、テレビ局等)が作者の許可を得ることとしており、ユーザが作品を入手(本の購入、テレビの受信等)して観賞するという行為については、著作権法は関与していません。これに対して、インターネット等においては、ユーザが対価を支払うことなく不正に作品にアクセスすることが容易なので、ユーザによる作品へのアクセスとい う行為自体について作者の許可が必要とすべき、という主張があります。あなたは、こうした考え方を支持しますか。

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無条件で賛成 4%
本的に賛成であるが、すべての受信行為について作者の許可を得るという考え 方は現実的でないので、何らかの現実的な方法を工夫すべき 47%
基本的に反対であるが、作者の権利侵害が著しい場合には何らかの対応策を考え るべき 43%
無条件で反対 6%
無回答 1%



作品の複製

5.日本の著作権法では、クリエイターが創作した作品を第三者が複製する場合、プライベートな利用の場合に限りクリエイターの許諾を得ずに行うことが出来ます。


a.その一方で、デジタル技術の進展に伴い、クリエイターが創作した作品をオリジナルと同じ品質で無制限にコピーすることが可能となっていますが、こうした技術進歩を勘案した場合、プライベートな利用のための複製のみ自由というルールを変えるべきと思いますか。

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変える必要はなく、現行ルールのままで、プライベートな利用のための複製のみを自由とすべき 82%
デジタルによる複製の場合は、プライベートな利用のための場合を含め全ての複製について許諾を必要とすべき 14%
デジタルによる複製の場合は、プライベートな利用のための場合を含め全ての複製について許諾を不要とすべき 4%



b.質問a.において(1)を選択した場合、第三者がクリエイターの作品を複製して行う行為として以下に列挙した選択肢のうち、私的利用の範疇に入ると考えられるものをすべて選んで下さい(複数回答可)。

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バックアップをとるために複製する場合 96%
自分が所有する別の端末で利用するために複製する場合 95%
複製を家族に渡す場合 63%
複製を2〜3人の友人に渡す場合 41%
複製を10人以上の友人に渡す場合 12%
複製を会社の仲間に業務のために渡す場合 8%
複製を学校の生徒に授業の教材として渡す場合 19%



作品の加工・改変


6.今後は、デジタル技術の進展に伴い、クリエイターが創作した作品を第三者が加工・改変して新たな作品を作り上げるということが容易に行えるようになりますが、 第三者がこうした加工・改変を行うに際して、どのような用途に用いる場合には作者の許諾を得るべきと考えますか。第三者がクリエイターの作品を加工・改変して作り上げた作品を用いて行い得る行為として以下に列挙した選択肢のうち、作者の許諾が 不要と考えられるものをすべて選んで下さい(複数回答可)。

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自分一人でその作品を楽しむ場合 94%
家族でその作品を楽しむ場合 77%
2〜3人の友人にその作品を無料で渡す場合 55%
10人以上の友人にその作品を無料で渡す場合 25%
希望者にその作品を無料で渡す場合 23%
その作品を販売する場合 6%



7.日本の著作権法では、クリエイターは、自己の作品に対して第三者がクリエイターの意に反する加工・改変を行うことを差し止める権利を認められていますが、この権利が濫用されると、インターネット等の利用の普及が妨げられる可能性がある、という議論もされています。では、デジタル化・ネットワーク化の時代においては、こうした権利はどのように扱われるべきと考えますか。

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現行どおりに尊重されるべき 33%
第三者による加工・改変が広く一般に公開することを前提としている場合にのみ適用されるようにすべき 40%
第三者による加工・改変が商売のために用いられる場合にのみ適用されるようにすべき 26%
無回答 1%



その他


8.これまでに膨大な数の様々な作品がアナログで作成されていますが、それらの作品を収集してデジタル化するという活動が企業等により行われています。この場合、デジタル化自体は著作物の単なる複製に過ぎないので、デジタル化を行った者は著作権法上何の保護も受けません。しかし、作品のデジタル化のためには莫大な投資を伴うので、ネットワーク上で誰でもこのデジタル情報に自由にアクセス出来る場合には投資を行った者が多大な損害を被る可能性があります。このため、デジタル化された作品の流通については、デジタル化のための投資を行った者に許諾する権利を与え るべきであるという主張があります。あなたは、このような考え方についてどう思いますか。

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デジタル化自体は創作活動とは全く関係ないので、デジタル化のための投資を行 った者を保護する必要は全くない。 21%
デジタル化のための投資を行った者に作品の流通を許諾する権利を与えるべきで はないが、その者が投資に見合った収入を得られるようにすることは必要。 65%
デジタル化が行われたことによって過去の作品が利用可能になるのだから、デジ タル化のための投資を行った者に流通を許諾する権利を与えるべき。 14%